HSPと結婚って
今年で結婚32年を迎える私からしたら、結婚は、やって良かった事に尽きる。
10人並みの能力と容姿しか持たない自分は、20代前半に結婚を決めてしまった。
当時は、25歳を過ぎたら女性をクリスマスケーキに例えて馬鹿にしてたっけ。25歳なんて今じゃ、ありえないぐらい若いのにね。まだまだゆっくり気ままに生きるのもありなのに、急いで結婚した。
HSP気質の自分は、早めに結婚をした方が良いと思った。1人で生きるより断然生きやすいからだ。
結婚というのは、社会生活を行う上で、とても便利にできてる。子供を持つこと、家を持つことなんか、よほどのことがない限り、HSPな女性1人ではかなり厳しいのかなと思う。
内向的で、人見知りが強いので人と知り合ってもなかなか仲良くできない自分だったが、人を見る眼に関しては、自信があった。
嗅覚が働くというか、そういう感覚は抜群に鋭い部分があり、価値観や考え方がピッタリと合う人たちをちゃんと見つけることが出来た。だから「だめんず」と付き合うと早い段階で別れてしまった。
その代わり外で働くのは、本当に向いてないなと自覚している。いつも誰かの顔色を伺ってしまう性質から、とても疲れて、しんど過ぎて、いつも仕事が長続きしない。ということは、自活が出来ないということでもある。
HSPと家事
結婚が向いてるというか、信頼関係が出来ている相手だと、相手の望むものや、声をかけてほしい言葉、言われたくない言葉などもすぐにわかるので、どんどん仲が深まっていくように感じる。これは、HSP気質が良い方向に活用されてる感じがした。
家事全般も滞りなく出来るし、むしろ生活の中で創意工夫したり、節約したり細々した作業も得意。子供の相手も思ったより楽しくて、世話をするのも苦にならず、一緒に遊んでいて飽きない。そう考えると家事は、HSPの得意分野かもしれない。1人で完結して、マイペースにできる。
夫は、仕事が好きな人だから、家庭のことは、私が回していくという分業体制で今まできた。昔ながらの分業体制だが各々の得意な部分で家庭に貢献したらいいよねと思っている。
私にとって結婚とは隠れ蓑のようなもの。主婦という肩書きだと何かと楽だしなーと打算的な部分で出来ている。だが思ったより相手との相性がよく、楽しい生活が送れている。
夫の性格は、外交的で私とは、まるっきり違うところもよかった。だが、家事の細々した作業や家計のやりくりなど無頓着で、たびたび「え、、そんな事も知らないんだ。」と驚くことも多い。
不得意分野は補い合う
そういう彼が不得意分野を私が補う。そしてHSPの私の不得意分野である社会適応能力や、コミニケーション力、仕事力を彼が補ってくれることで結婚生活がうまく回っているような気がする。
最初は、その違いに分かり合えない部分もあるが、時間の経過とともに、少しづつ相手に影響を受けて分かり合えるようになってくる。
私の場合は、コミニケーション力が伸びて、彼を通して知り合った人たちと良好な関係が築けた。
彼は、家事の細々な事にも興味を持ち、その結果、今では料理作りに目覚めて、毎朝、仕事場にお弁当を作っている。そして私のように、心が弱い敏感な人に寄り添う能力が育まれるのか、会社の部下たちの相談役のような立場になったりしている。
結婚とは、一つの船に乗り合った2人が協力しながら人生という荒波を乗り越えていく。そんな感じなんじゃないんだろうか。そのためには、相手の良いところを最大限に引き出せるように心を配ったり、不安な時や辛い時に安心を与えてくれる異性のパートナーって本当にいいものだと思う。それが結婚の醍醐味なんじゃないかなと思う。